田中 泯 (dance) タナカ ミン
1945年生まれ。前衛と伝統の融合を求め、国内外で舞踊、オペラ、演劇、映画、美術展等に活躍。
師・土方巽の舞踊思想を愛し、日本の風土に育った身体と感情を出発点としながらも、踊りの普遍的魂を世界に求める。
85年、山梨県白州町に身体気象農場開設、天地や動植物と共有する生命過程を舞踊の軸とする。農事組合法人「桃花村」主宰。
近年は国際共同制作で「ザ・ポー・プロジェクト」「20世紀末版 春の祭典」など6本新作発表。オペラ振付作品に「エディプス王」「魔笛」などがある。
フランス共和国シュヴァリエ勲章、舞踊批評家協会賞、日本藝振興賞受賞。映画「たそがれ清兵衛」で日本アカデミー賞最優秀賞助演男優賞受賞。
『私は地を這う前衛である』
20年程前に師である故・土方巽(ひじかたたつみ)へのオマージュの中で書いた。今もこの精神は私の本質である。近年では、
『私は地を這う農民でもある』と付け加えたいと思っている。
踊ることで、世の中が、制度が、見えてきた。
踊ることで、人にあこがれた。
踊ることで、もっと生きたいと思った・・・・・。
ダンサーとは本来、無名の力であり、場所のメディアであった。私もそうありたい、と欲するのです。