土取 利行 (ds prec) Toshi Tsuchitori
1950年香川県生まれ。’70年代より前衛ジャズドラマーとして頭角を現し、間章、近藤等則、阿部薫、坂本龍一らと活動を共にする。 75年に渡米。フリージャズを推進した革新的ドラマー、ミルフォード・グレイブスと知己を得る。翌年から現在まで20世紀最大の演出家ピーター・ブルックの国際劇団に音楽家として参加。以来、パリを拠点に、デレク・ベイリーやスティーブ・レイシーなど即興演奏のパイオニアと共演。 80年代、ピーター・ブルック演出『マハーバーラタ』のための長期滞在によるインド音楽習得以外にも、アフリカ・アジアを中心に世界中の民族音楽を渉猟する中で、日本の古代音楽の探求に向かう。 その代表的なプロジェクトに、弥生時代の『銅鐸』(83)、縄文時代の『縄文鼓』(90)、旧石器時代の『サヌカイト』(84)及び南フランスでの『瞑響・壁画洞窟』(02)の調査・遺跡演奏をはたす。後に、そらをまとめたCD音源・著作を発表。 87年に岐阜県郡上八幡に三絃演奏家、故・桃山晴衣と共に芸能堂「立光学舎(りゅうこうがくしゃ)」を設立。「足元を踏まえた創造」を掲げた立光学舎フェスを毎夏10年間開いた他、呉鼓を中心とした汎アジア打楽器集団「スパイラル・アームズ」を率いた。大野一雄、キム・メジャ、田中泯、山田せつ子ら舞踊家との共演も多い。